
知らないと損!廃車手続きの費用相場とどんな車も無料で処分する方法
最終更新日:2025年01月28日
一般的に、廃車に必要な費用の相場は約30,000円~80,000円程度です。
廃車時にかかる主な費用
- レッカー代
- 解体費用
- 引き取り・代行手数料
- リサイクル料金
しかし、実は費用をかけなくても廃車ができる場合があります。廃車買取業者を利用すれば、無料で車を処分できるケースがほとんどです。
また、古い車であっても、処分ではなく売却ができるケースもあります。一度査定を受けてみたい方には、複数の業者に依頼ができる一括査定サービスの利用がおすすめです。
一括査定で車を高く売る
自動車ライター / 株式会社グラフィカ・ワン代表
監修者増田真吾さん
国産車ディーラー、車検工場で約15年整備士として勤務したのち、大手中古車販売店の本部業務を経験。フリーの自動車ライターに転身後、コンテンツ制作会社を設立。車に関する幅広い知見を持つ。
▼保有資格
二級ガソリン・ジーゼル自動車整備士
自動車検査員
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費用0円!廃車するなら廃車買取業者がおすすめ
車を廃車にするなら、費用0円で対応してもらえる廃車買取業者を利用するのがおすすめです。
廃車にはお金がかかると思われがちですが、そんなことはありません。
解体する車は、廃車専門の買取業者に依頼すれば費用をかけずに手放せるのが一般的です。
廃車買取業者では、一般的には値段がつかない車でもパーツや鉄資源としての価値を見出して再利用します。そのため廃車買取業者は、古い車、事故車、故障車、水没車、動かない車といった車を引き取れるのです。
ただし、すべての廃車買取業者が必ず無料で車を引き取ってくれるわけではないので、念のため事前に確認するようにしてください。
また、廃車買取業者が無料で引き受けるのは、もう完全に使うことのない車の廃車手続きだけです。長期入院や海外出張などで一時的に車を使わない場合の手続きには費用がかかる場合があるので注意しましょう。
費用面含め、廃車買取業者を利用するメリットは以下の3つです。
廃車買取業者に依頼するメリット
- 手数料・諸費用をかけずに廃車ができる
- 面倒な手続きを省ける
- 値段をつけて車を買い取ってくれる場合がある
費用面以外のメリットについてそれぞれ解説します。
面倒な手続きがラクになる
廃車買取業者は、面倒な手続きも基本的に無料で代行してくれます。
自分で廃車の手続きをしようとすると、平日に運輸支局や軽自動車検査協会に出向かなければなりません。自分で手順を確認して手続きを行うのには非常に手間がかかります。
廃車買取業者を利用すれば、面倒な手続きを自分で行わずに済みます。手間を省けるのは大きなメリットです。
値段をつけて車を買い取ってくれる場合がある
廃車買取業者は、廃車にする車でも値段をつけて買い取ってくれる場合があります。
廃車に値段がつく理由
- スクラップして鉄資源として扱える
- 部品を中古パーツとして扱える
- 海外に輸出して売却できる
売却することを諦めていたボロボロの車でも、廃車専門の買取業者なら値段をつけて買い取ってくれる場合があります。
普通の中古車買取業者やディーラーの下取りでは値段がつかなかった車でも、お得に手放せる可能性があるのです。
一方で、年式が比較的新しい車や走行距離が短い車など良好な状態の車は、一般の車買取業者に査定を依頼した方が高い値段がつくことがあります。
車の状態に応じて処分先を決めるようにしましょう。迷う場合は、どちらも利用してみるのがおすすめです。
廃車の買取事例を紹介
実際の廃車の買取事例をまとめました。一見値段がつかなそうな車でも0円以上で処分できることがわかります。
車種 | 年式 | 走行距離 | 車の状態 |
---|---|---|---|
ホンダ ライフ | 1999年式 | 14万キロ | 車検切れ |
ダイハツ ミラ | 1994年式 | 23万キロ | 多走行 |
日産 セレナ | 2004年式 | 12万キロ | 事故車 |
トヨタ マークⅡ | 1995年式 | 11.1万キロ | 低年式 |
参考:ナビクル廃車買取
事故車や走行距離が10万㎞を超えてしまった車、15年以上走っているような古い車の場合は、廃車買取業者に依頼した方がお得になるケースがほとんどです。

増田さん
廃車にかかる費用のうち、運輸支局/軽自動車検査協会に支払う金額は350円程度です。つまり、廃車費用の大部分を占めるのは、解体費用や陸送代、手続きの手数料などといった民間業者に支払う金額です。
クルマの解体には専門の大がかりな設備が必要ですし、人件費もかかるため費用が発生します。
廃車に費用をかけないということは、廃車を請け負う業者が、本来依頼主から支払われる費用を賄えるだけの利益を上げなければなりません。
つまり、廃車に費用をかけたくなければ、スクラップ資源や中古パーツとしての活用や海外への輸出など、廃車をお金に換える仕組みを持っている業者を利用する必要があります。
より詳しい廃車の買取事例や相場については以下の記事を参考にしてください。
無料で廃車ができるおすすめの業者を以下の記事で紹介しているので、ぜひ利用を検討してみてください。
費用をかけずに廃車をするために、廃車買取業者を利用することをおすすめします。
廃車買取業者を利用する廃車買取業者に依頼しない場合の費用を解説
廃車買取業者に依頼しない場合にかかる廃車費用は、約3万円~8万円程度です。
前提として、廃車買取業者に依頼しない場合には下記の2つの廃車方法があり、それぞれでかかる費用も変わります。いずれもメリットが少ないためおすすめはしません。
廃車買取業者へ依頼せずに廃車する方法
- ディーラーや中古車販売店に依頼する
- 自分で廃車手続きを行う
また、廃車の手続きには2つの形態があります。
- 永久抹消登録:車の使用を完全に停止すること
- 一時抹消登録:車の使用を一時的に停止すること
自分がどの登録形態を想定しているのかを踏まえて費用を確認しましょう。
完全に車を手放す場合の費用相場
故障や事故によって動かなくなった車やボロボロで使わなくなった車を完全に解体して廃車にするのが永久抹消登録です。
永久抹消登録を行う際は、登録手数料に加えて解体費用などもかかることになります。車を完全に廃車するために必要な費用の相場は以下の表の通りです。
廃車買取専門業者 | ディーラー・中古車販売店 | 自分で手続き | |
---|---|---|---|
レッカー代 | 無料 | 1~3万円 | 1~3万円 |
解体費用 | 無料 | 2~3万円 | 2~3万円 |
引き取り・代行手数料 | 無料 | 1~2万円 | – |
リサイクル料金 | 無料 | 0~2万円 | 0~2万円 |
合計金額 | 無料 | 4~10万円 | 3~8万円 |
自分で手続きを行うと最低で3万円までにおさえられますが、手間や難易度の観点からおすすめできません。
一時的に車を使わない場合の費用相場
長期入院や海外出張などで長い間車を使わなくなったときに一時的に車の使用を中止できるのが一時抹消登録です。
一時抹消登録の費用は、自分で行えば登録手数料350円のみで済みます。車を再度使用する前提のため、解体や運搬にかかる費用は必要ありません。
ディーラーや車買取店に依頼する場合は1~2万円程度の手続き代行費用がかかることが多いので、自分で手続きを行うのがおすすめです。

増田さん
一時抹消の手続きは、運輸支局や軽自動車検査協会の窓口に必要書類を提出するだけであり、業者に依頼すると費用がもったいないためおすすめできません。
逆に、全損レベルで大きく損傷した場合や、不動車で永久抹消する場合は車を解体しなければいけないため車の移動が必要です。そうなると一般の方が自力で手続きを進めるのは不可能なので、専門業者に依頼しましょう。
詳しい手続き方法と必要書類については下記の記事をぜひ参考にしてください。
廃車買取業者を利用する廃車手続きにかかる費用の内訳を徹底解説
廃車を行う際、具体的にどのようなことに費用が必要なのか詳しく説明していきます。
廃車費用の内訳
- 解体費用
- レッカー代
- リサイクル料金(※新車購入時期によって必要かどうか変わる)
それぞれについて詳しく見ていきます。
解体費用は最大3万円かかる
解体費用とは、いらなくなった車を解体するために必要となる費用です。
廃車にかかる費用の中でも金額の幅が大きく、最大で30,000円ほどの費用がかかります。
具体的な金額は解体を行う業者によって異なります。解体業者が「車をただの廃棄物として扱う」のか、「買い取って資源としてリサイクルする」のかによって変わってくるためです。
レッカー代は走行距離に比例する
動かない車を廃車にする場合、レッカー車を使ってディーラーや解体業者まで運搬する費用が必要となります。また、車検の有効期限が切れた車や自賠責保険の満期が切れた車も公道を走ることができないため運搬しなければなりません。
レッカー車で運搬する場合の相場は約10,000円~30,000円程度で、運搬距離に比例して費用が高くなります。
依頼するディーラーや中古車販売店がレッカー車を持っているかどうかでも運搬費用が大きく異なります。
運搬費用についても解体費用と同様に、廃車を依頼する店舗や業者に事前に確認しましょう。また、自走できる車なのに運搬費用が請求されていないかも確認しておきましょう。

増田さん
廃車にかかる費用のうち、もっとも幅が出やすいのはレッカー費用です。動かない車を移動させるためには、車を荷台に載せられるキャリアカーを使用するのが一般的です。
乗用車を積載するキャリアカーでも、幅は2mを超えるためあまりに狭い道には入ることができません。また、離島の場合、本土に車を移動させるためには船(フェリー)を使用しなければならず、どちらの場合もレッカー費用は割高になります(離島の場合は条件によって価格が変わるため、事前に見積もりを依頼するなど問い合わせをしましょう)。
想定よりも費用がかかってしまったと後悔する前に、レッカー代について確認しておくと安心です。
廃車時にリサイクル料金の支払いは基本不要
車の処分のために徴収されるリサイクル料金は、新車購入時に支払うものであり、廃車時の支払いは基本不要となっています。
しかし、2005年以前に購入した新車については廃車時にリサイクル料金が必要になります。
廃車時のリサイクル料金の支払い有無
- 支払いが必要:2004年12月31日までに新車購入
- 支払いが不要:2005年1月1日以降に新車購入
リサイクル料金の相場は7,000円~2万円程度です。リサイクル料金が未預託の車を廃車にする際は注意しましょう。
ディーラーや中古車販売店で廃車を依頼する時は、必要のない費用を請求されていないか確認することが大切です。また、やはり費用をかけて廃車を行うよりも、廃車買取業者に依頼して無料で廃車を行うのが賢い方法です。
まとめ
廃車の際は、面倒な手続きを無料で代行してくれる廃車買取業者を利用するのが一番おすすめです。費用がかからないどころか、ボロボロの車でも値段をつけて買い取ってもらえる可能性があります。
永久抹消登録の手続きを自分で行ったりディーラーや車買取店に依頼したりすると、3~10万円ほどの費用がかかります。
車を処分するわけではなく手元に残して一時的に使用をやめる場合は、自分で一時抹消登録の手続きをすることがおすすめです。
この記事を参考に、一番お得な廃車方法を選び、トラブルなく廃車をしてもらえれば幸いです。
廃車買取業者を利用する